保護者にチェックリスト配布 府教委が対策強化案 京都
産経新聞 2012年8月1日(水)7時55分配信
■「いじめに気づく力」重点
大津市で中学2年生の男子生徒がいじめを受け自殺した問題をめぐり、府教育委員会は31日、臨時教育委員会でいじめ対策を強化する案を示した。保護者にチェックリストを配布するなど、いじめの早期発見に重点を置いている。
府教委によると、平成18年度〜22年度の5年間で、いじめの認知件数は、府内の小中高で軒並み減少している。一方で、子供による暴力行為の件数は減っていないことから、いじめの把握が課題としている。
府はこれまで、24時間年中無休で電話相談を受け付けたり、ネット上のいじめを通報するサイトを開設。教師向けには、指導マニュアルなどを載せた資料を配布し、会議などで情報共有をはかってきたが、大津市の問題を受け、改めて緊急対策案を練った。
子供には相談窓口の連絡先が印刷されたクリアファイルを配布するほか、保護者には、服が汚れていないかなど、いじめの兆候を早期にキャッチするためのチェックリストの配布、教師向けのガイドブックを改定するなど、いじめに気づく力を高める取り組みに重点を置いた。(栗井裕美子)